眼鏡

自分に似合ったメガネフレームの選び方

今回は「自分に似合ったメガネフレームの選び方」の話。結論から言うと、シンプルに「自分が気に入ったメガネフレームを選べ!」となる。

どうしてそうなるのかを、順を追って説明することにしよう。

時代や世代で変化する人気

朝の通勤時間帯に電車に乗っていると、皆さんのメガネが千差万別なことに驚かされる。テクノロジーの進歩はメガネにも及び、多品種少量生産が可能になったということだ。

しかし慣れてくると、実は千差万別な中にもパターンが存在していると分かって来る。若い女性は小顔を信じて大きなメガネフレームを着用し、年配の男性ビジネスマンは大きくない四角いフレームを着用している。

あまりに観察していると変質者扱いされてしまうので眼鏡店を訪問してみると、そこでも大体の傾向が分かって来る。昔とは異なり、本当に大きな女性向けフレームが増えている。

そして男性向けはというと、あんまり大きなフレームはない。僕の友人たちには眼鏡族が多いけれども、彼らの好むようなメガネは多くない。今はコンタクトレンズが普及しているから、大きなフレームは必要なくなってしまった。

それから最初に「年配の男性ビジネスマン」と断ったけれども、若手や学生はメタル系は多くない。安上がりに済まそうとする傾向があるのか、プラスチックを使っているので柔らかいカーブのかかっているモデルが多い。

それから一度慣れてしまったフレームを、大きく変えることには抵抗感が出る。だからサイズを変えても目立たないハーフリムモデルも人気だ。これはメガネの半分を糸で釣るので、フチなしメガネのように目立たなくなる。

だから手元を見る場合には加入度が上がる遠近両用レンズなどにも適している。そういえばレンズと言えば、非球面レンズ技術の進歩によって大きなフレームでも歪みを感じることは殆どない。

我が家のお嬢様も中学生になったら、メガネのフレームがボストン型に変わった。もちろんレンズは大きくなったので、小顔効果は… 少しは期待できているかもしれない。令和時代の学生は、時代の流行に敏感なのである。

しかし一方で、年配のオバサマは小さなフレームをお好みになる。その傾向は現代でも続いており、女性向けには「そこそこサイズ」のフレームも提供されている。

そして小さなフレーム好きな僕が眼鏡店を訪問しても、子供向けメガネフレームは大きなタイプばかりだ。これに慣れると、高齢化した時でも大きめのメガネフレームを好むことになるだろう。

つまり言いたいのは、自分にとって似合ったメガネというのは主観に過ぎないことが多いということだ。それから僕は50本以上のメガネフレームを保有しているけれども、家族の評価が興味深い。

最初は「小さ過ぎる」とか言うのだけれども、時間の経過と共に「まあ似合っているね」と評価が変わってくる。人間には慣れというのが存在するので、あまり「似合う/似合わない」を気にしても、大した違いは存在しないらしい。

トム様ことトム・クルーズが装着すれば、大抵のメガネフレームは恰好良く見える。結局のところ誰が見ても「似合う」といった客観的な評価は、メガネフレームの場合には結構曖昧だったりする。

曖昧な中の選択肢

さて最初に身も蓋もないことを言ってしまったけれども、曖昧ではあるものの、たしかに一定の基準は存在している。

  • 形状
  • 材質
  • 大きさ

ここら辺はBJ ClassicさんのYoutube動画が分かりやすい。実際に眼鏡をかけ替えて試しているけれども、たしかに顔とメガネフレームのバランスが存在することがわかる。

“丸めがね” の選び方 3つのポイント!

それから僕はおでこが限りなく広くなったオッサンだけれども、やや角の丸まったフレームが似合っていると言われることが多い。どうやら顔が四角っぽいので、メガネフレームまで四角いとイメージが強くなり過ぎてしまうらしい。

一方で同じくおでこが限りなく広くなったオッサンが近くに在席しているけれども、彼は丸顔である。それに小さなオーバルのメガネフレームを使っているので、失礼ながら全く似合っていない。いくらハゲ… おでこが限りなく広くても、それなりに向いたメガネフレームが存在する。

この法則は我が家のお嬢様も気づいており、「こっちの方が似合っているかなー」というフレームは、角の丸くなった四角いフレームが多い。さすがに父親が50本以上の眼鏡フレームを試したせいか、一定の法則性には気づいたようだ。

僕の最高フレーム

さてそんな僕の現時点における最高フレームが、冒頭画像の子供用メガネフレームだったりする。我がお嬢様や家人に言わせると、「今のところ一番まとも」とのことである。

ちなみにレンズ横幅48mmで、縦幅は27mmだ。レンズとレンズの間は18mmで、つまりレンズの左端から右端までは114mmとなる。これはアチコチの眼鏡屋を彷徨ったけれども、どこにも置いていない。

そしてこれはKame ManNen-64と良く似たスペックだったりする。あちらはもっと四角っぽくなった角丸レンズ玉型だけれども、かけた時の印象は結構似ている。

ただしレンズ横幅46mmで、縦幅は28mmだ。レンズとレンズの間は22mmなので、レンズの左端から右端までは114mmと同じだったりする。

どちらのフレームも、僕には似合っている。なぜなら僕の瞳と瞳の間の距離(瞳孔間距離)は63mmなので、レンズの中央よりも少しだけ内側に瞳が寄っている。これくらいの配置が、フレームサイズのベストバランスだと言われている。
(ちなみに若い頃は64mmだった。加齢によって、少しだけしぼんでしまったのかねえ)

ところで僕はテレビ番組相棒で杉下右京さんが装着しているLindberg エアチタニウム Adaniをメインで使っていた時期が長かったけれども、あれもレンズ横幅48mmで縦幅27mmだった。しかし家族の評判は宜しくなく、結局はレンズ横幅50mmで縦幅28mmのDagurへ移行した。
(その頃の僕は今のように加齢によって骨ばっていなかったし、体重マックスだったので丸顔に近かった。そしてAdaniは丸に近いレンズ玉型で、Dagurは四角っぽい玉型だった)

つまり僕の場合は、年齢の変化によって「似合ったメガネフレーム」が変化してしまったと言えるかもしれない。

しめくくり

以上の通りで、まあ結局のところは自分が満足できるメガネフレームを選べば、それで十分というところだろうか。
(もちろん、やり過ぎは禁物だ。僕に丸型で代表的なボストンフレームは全く似合わず、「やや丸っぽい」がベストとなる)

それから忘れてはいけないのは、どんなに眼鏡レンズの性能が上がっても、それを使う人間の性能は下がっていく。加齢によって老眼が進み、どうしても遠くをバッチリ見ることは犠牲にせざるを得なくなって来る。

そうするとレンズ玉型が急に変わると、脳がついていけずに戸惑ってしまうことがある。だから大きなレンズに慣れた人は、大きなレンズを使い続けるのが無難かもしれない。

僕は昔から裸眼で視力1.5だったので、メガネに馴染めずに小さなレンズで過ごして来た。先日はパソコンのモニターを見るためにレンズ横幅53mmで縦幅32mmの眼鏡フレームを使ってみたら、思わず最初の一時間は嘔吐間を感じてしまう程だった。

たかがメガネフレーム、されどメガネフレーム。似合っている/いないはブロス・ジャパンさんのオススメくらいにして、レンズのことも併せて考えるのが大切だったりする。

特に歳を取って、遠近両用レンズなどを利用する世代では。

それでは今回は、このへんで。ではまた。

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記事作成:小野谷静